【思い出を語りながらのトーク・コンサート in  横浜】

           ー2015年2月21日(土):14時開演  (於):神奈川県立音楽堂ー

  おかげさまを持ちまして、大盛況の中で無事コンサートを終えさせて戴きました。

  皆様方から多くのご声援とご支援をいただきました事に心よりお礼申し上げます。


 

  

 思い出の糸をたぐってみると、私が初めて神奈川県立音楽堂のステージで、樹木の香りに包まれた素晴らしい音響のホールと出会ったのは1954年、斎藤秀雄先生指揮の桐朋学園Aオーケストラのメンバーの一員としてでした。

 モーツアルトのピアノ協奏曲ロ短調でのソリストは井口基成先生。その第3楽章の弾むような主題のメロディーが、今、私の耳の中に鮮やかに蘇ってまいります。あの日以来一度も聴いたことがなかったにもかかわらず、その透明な輝きに満ちた音楽の持つ素晴らしさを、今さらながらに感じております。

 横浜は、フェリス女学院の客員教授に招かれ、定年退職するまでの7年間の春夏秋冬を身近に感じていた懐かしい場所ですし、今回は本当に久しぶりに、神奈川県立音楽堂で演奏できる機会を戴き、大変幸せに思っております。

       ーリサイタルでは≪津波ヴァイオリン≫がメッセージをー

 リサイタルでは、ドボルザークの「ユーモレスク」やスメタナの「故郷より」などを演奏する。東日本大震災の

 津波の流木や、岩手県陸前高田市の奇跡の一本松で作った津波ヴァイオリンやビオラを使って、マルティヌーの

 「セレナーデ第2番」などを披露する。 

 津波ヴァイオリンとヴィオラには、表板と裏板を繋いで音を伝える「魂柱」に、奇跡の一本松が使われている。

 

「どうしてもあの悲劇を忘れてはいけない。語り継がなければという思いがある。津波ヴァイオリンを使って、

 特別なメッセージが伝えられるコンサートにしたい」(東京新聞・2月8日記事より)